オアフ島に行くと、日本から遊びに来ている家族連れや友だち同士で、ホテルやショップなどは大にぎわい。買物や食べ歩きは私も大好きなので、オアフ島滞在は仕事でも遊びでも大満足。日本からの直行便が始まったハワイ島、近くで見られる火山や広々とした熔岩の台地は、また行きたいと思わせてくれること間違いなし!
でも、どうしていつもマウイ島に帰ってくると、やっぱりマウイが一番って思うのでしょうか。マウイ島在住のコーディネイター兼ライターの私が数多く聞かれる質問は、「マウイ島の魅力はなんですか?」。しかし、いつもなぜか即答ができなくて、「いいものは、いいんです!」なんて答えてしまうのです。感謝祭、クリスマス、お正月と、マウイ島の冬は、季節のなかで最も込む時期。島と島の間の穏やかな海にはクジラが泳ぎ始め、風が吹き、波の調子も上がってきます。世界中から訪れるウォーターマンが海を楽しんでいるので、海も陸も活気であふれています。それでも、なぜかゆったりと時間が流れるのがマウイ島。それはまるで、マウイ島だけに刻む時計があるかのよう。
ホリデイの雰囲気がゆったりと楽しめるスポットで、私がよくおすすめするのはワイレア。ワイレアといったら高級リゾートで、ロコは行かないんじゃないかと思われがちなのですが、実はリゾートのホリデイタイムはロコも楽しんでいるんです。
ワイレアのなかでも、頻繁に訪れてしまうのはザ・フェアモント・ケア・ラニ。午前中の光の美しさは格別で、敷地内から海と空の色を見ているだけでもうっとり。クリスマスの時はサンタクロースがカヌーでやってくるイベントもあるので、一日かけて遊びに行き、特別な色合いのサンセットや、敷地のライトアップを堪能してから帰途につくことも。
ビーチやホテルのプールサイドで、ホテルのゲストと言葉を交わすと、「ここに住んでいるなんて、すてきね」と言われることもしばしば。でも、ハネムーンで訪れたマウイ島に40年後に記念旅行している夫婦や、若い頃に旅したマウイ島の美しさを子どもたちにも伝えたいという家族連れに出会うたび、彼らがマウイ島を旅先に選び、かけがえのない時間を過ごしていることが何よりもすてきだ、と伝えるようにしています。みんなの選ぶマウイ島が、やっぱり一番。理由なんていらないのかもしれません。
いくつもの入江状ビーチが続くワイレアの浜辺はプライベート感たっぷり。
静かな白砂のビーチで過ごす一日。ゆっくりと時間が流れる。↓ロビーやプールサイドのバーでクラフトカクテルも!
ロビーやプールサイドのバーでクラフトカクテルも!
カヌーを楽しむのに最適な海。12月になると、サンタクロースもカヌーで!
神宮寺愛(じんぐうじあい)
2001年よりマウイ島在住。出版社勤務の経験を生かし、ライター&コーディネイター、英語とハワイ語の翻訳活動をするほか、フラダンサー、16歳の娘のママとしてマウイ島を東奔西走中。著書に『心と体がピュアになるハワイアンな暮らし』(青春出版社)など。ハワイ州観光局サイトにてマウイ島コラム連載中。http://juone.jp
「143号掲載」