映画のワンシーンのようなスケールその大きさに圧倒される

ハワイ島観光の目玉のひとつであるハワイ火山国立公園。2018年の噴火で一時閉鎖されていたが一部が再オープンした。今、噴火は沈静化しているが、だからこそ見ておきたいものがある。

カルデラの周辺を歩いて回ることもできる場所もある

15倍の大きさに拡大したハレマウマウ火口

2018年5月、キラウエア火山が大規模な噴火をした。家屋をのみ込む熔岩流の映像は、記憶に新しい。あの時、熔岩が流れたのは、ハワイ島全体の0.2%の面積だというのだが、ゆっくり流れる赤い熔岩は衝撃的であった。しかも、この噴火でキラウエア・カルデラにあるハレマウマウ火口は15倍に拡大したという。

噴火の危険で国立公園は閉鎖されたが、9月に安全が確認されている一部が再開した。火山性地震で道路に亀裂が入り、車が走行できない場所もある。ハレマウマウ火口を見ることができた展望台も閉鎖されたままだが、いくつかの展望台は開放され、ダイナミックな景色を眺めることができる。活動が沈静化した今は火山性ガスも少ない。長い裾野を見せるマウナロア、ぽっかりと大きな口を開けるキラウエア・カルデラ、ところどころから立ち上る蒸気。宇宙的な壮大さが感じられる風景が目の前に広がる。そのダイナミックな眺めに、ただ圧倒されるばかりだ。

ところで、ハワイの人たちはキラウエア火山に火の神、ペレがすみ、噴火するのはペレが怒っているからだという。ペレは何に怒っていたのだろうか。そして今は、休息しているのだろうか。カルデラから絶え間なく上る煙を見ていると、火口の奥深くで体を休めているペレの姿が想像できるかのようだ。

ペレに捧げる供物があった。中にはタロイモなどが入っているという

火口を見守るかのように、いたるところにオヒアレフアが咲いている。

地震で車が通れなくなった道だが、歩いて展望台に行くことができる。

火山の状況は刻々と変わるので、まずはビジターセンターで情報を確認しよう。日本語パンフレットも置いてある。

キラウエア・カルデラの北東あたりでは絶え間なく蒸気が吹き出している。

ハワイ火山国立公園(Hawaii Volcanoes National Park)

住所: Hawaii Volcanoes National Park, HI 96718
電話: 985・6000 (キラウエア・ビジターセンター)
営業時間: 24時間(公園)、9時~17時(キラウエア・ビジターセンター) 無休
料金: $25(車1台、7日間有効)

「149号掲載」

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