20世紀初頭、日系移民が故郷の味を懐かしみ、中華麺を日本のだし汁に入れたのが始まりといわれている汁そば。
シゲズ・サイミン・スタンド(Shige’s Saimin Stand)
ノスタルジックな街でハワイのソウルフード
ハワイの食生活に欠かせないサイミンは、ローカルにとってのコンフォートフード。慣れ親しんだおふくろの味のように、ほっとするやさしい一杯を求めて、ここワヒアワの街まで大勢の人が訪れる。独特の歯応えがある自家製麺に、毎日食べても飽きない素朴で奥の深いだし。オーナーのアロハがこもった味を食べずにサイミンは語れない!
年代物の日本製製麺機の前で説明するオーナーのロスさん。
客が持ち込んだりしていつの間にか集まったワヒアワの古い写真を展示。
サイミン(S)$6.75、サイドにはチーズバーガーDLX$3.25とBBQスティック$1.80もぜひ
開店と同時に、常連客でどんどん席が埋まっていく店内。
住所: 70 Kukui St.Wahiawa
サイミンのローカル風食べ方!
周囲をよく見ると、テーブルには小皿に入った溶き辛子が置かれている。好みで醤油を加え、少しずつ麺につけながら食すのがローカル流だそう。
ジッピーズ・マキキ店(Zippy's Makiki)
地元のアイコン的なファミレスで超定番オーソドックスな一杯を
1966年に創業し、ハワイで24店舗展開するファミリーレストラン。日本やフィリピン、韓国などさまざまな移民から影響を受けた各国の料理を取り入れ、ハワイらしくアレンジした200種類以上のメニューが楽しめる。なかでも、人気のエビからだしをとったサイミンは、子どもからお年寄りまでファンが多い、やさしい味わい。
チャーシュー、かまぼこ、玉子焼き、チョイサム、ネギがのったサイミン$6.55(ラージサイズ)。
スパム、フライドチキン、白身魚のフライ、テリビーフとごはんのジップパック$12.75(レギュラーサイズ)。
2019年にリニューアルした、居心地のいい店内。
住所: 1222 S.King St.
URL: https://www.zippys.com
パレス・サイミン(Palace Saimin)
70年間以上変わらぬ味わいローカルのソウルフード
1946年創業、日系のファミリーが経営するこぢんまりとした店。スープはもちろん、具材も自家製にこだわっているにもかかわらず、価格は驚くほどリーズナブル。看板メニューは、昔ながらのあっさり風味のスープでいただくサイミンとワンタンミン。そして、1日に300本も作るほど人気の肉厚BBQスティックはマストトライ!
一番人気は、自家製ワンタンが入ったラージサイズのワンタンミン$6.50。
BBQスティックは1本$2.25。醤油ベースの手作りソースがたっぷり!
常連客も多く、店は町の食堂のような雰囲気。
住所: 1256 N.King St.
ハワイのマクドナルドにはサイミンがある!!
世界各国で展開するマクドナルドには、その国の食習慣に合わせたご当地メニューがある。ハワイでしか食べられない限定メニューのひとつがサイミンだ。カップ麺のようなケースに入っていて、具はナルト、のり、錦糸卵、ひと口サイズのチャーシュー。見た目は日本のラーメンのようだが、麺はうどんと中華麺の中間のような中太麺で素朴な味。スープはかなり薄めなので、コンディメントバーにあるアロハ醤油、ソルト、ペッパーを使って自分好みの味にカスタマイズするのがローカルスタイル。ハワイでサイミンが食べてみたいが時間がない!なんて時や、旅の終盤、ちょっと胃が疲れたなぁ、なんて場合に利用しても!
値段は$3前後。つるつるっと食べよう。
「151号掲載」