ハワイ島は農業が盛ん。多様な気候を利用して、その土地に適した作物を育てている。ツアーを催しているファームツアーもあるので、参加してみよう。
カカオハワイ産チョコレートの原料に!
ハワイアンクラウン・プランテーション・アンド・チョコレート・ファクトリー(Hawaiian Crown Plantation and Chocolate Factory)
栽培からチョコになるまで一貫して管理・製造する
ワイキキにカフェがあり、アサイーボウルや自社農園で採れたパイナップルで知られるハワイアンクラウン。オリジナルチョコも人気だが、その原料となるカカオを栽培しているのがここだ。ヒロから車で約5分の小高いエリアに農場がある。カカオを栽培し、豆の発酵、乾燥、焙煎などすべてを行なう。チョコレートにするのはヒロ・ダウンタウンのショップ兼ファクトリーで。その工程も説明してもらえる。
カカオの実がこんなにいっぱい。ハワイはアメリカで唯一カカオを栽培している州だ。
カカオだけではなくバナナも栽培。カカオとバナナが共生しているのだとか。
カカオの実を切ると、中から出てきたのが果肉に包まれたカカオ豆。口に含むと甘酸っぱくて美味。
発酵、乾燥させることでカカオ豆の水分が減少する。「パイナップル同様、オーナーが試行錯誤して今のスタイルになりました」
ここのファームのバナナは、ハワイ島のフードランドで買える。
カカオ豆がチョコレートになるまでをくわしく説明してくれる。
ツアーに参加するとハワイアンクラウンのチョコレートを割引で買える。チョコバー$7は12種以上。トリュフタイプのボックス入りチョコなど、ギフト用もある。
料金: ファームツアーは月・水・金曜の 14時~15時開催 $15、10歳未満$5 ※要予約 申し込みはヒロのショップか、 メール( hawaiiancrownhilo@gmail.com日本語可)で
バニラ 発酵・乾燥を繰り返し甘い香りに
ハワイアン・バニラ・カンパニー(Hawaiian Vanilla Company)
全米唯一のバニラ農園がここ
ヒロから車で約1時間のところにあるバニラ・カンパニー。ランチツアーは、まず料理のデモンストレーションがあり、そしてランチ。食後は農場に行き、バニラの成長からバニラビーンズ採取の過程が説明される。バニラビーンズは、インゲンのような細長い果実を乾燥させたもので、これを使って抽出したエッセンスが香りづけとして利用されるわけだ。農場から戻るとアイスクリームのサービス。香り高くて最高!
小高い山の中にある。1階はカフェとショップだ。グルメやボディケア用品などおみやげにぴったりのアイテムが揃う。
オーナーのジムさんがバニラビーンズを使った料理をデモンストレーション。
甘い香りに満ちたショップ。ここでしか買えないグルメギフトばかり。お茶やパンケーキミックスも人気とか。
バニラビーンズ3本入りボトルは$40。
バニラの香りに癒されるローションはスモールサイズ各$6。
左のチャツネは各$14、右のドレッシングは各$16。
ランチメニューはハンバーガー。自家製レモネードもおいしい。
農場は徒歩ですぐ。バニラの木を初めて見る人も多いはず。
つるの先に花が咲き、そこに果実ができる。
料金: $48 ※要予約 ファームツアーのみは13時~(ドリンク、デザート付き)
コーヒーハワイ島を代表する産業といえばこれ
グリーンウェル・ファームズ(Greenwell Farms)
無料ツアーでコーヒーをしっかり学べる
カイルア・コナから車で約30分。コーヒーベルトといわれる農園が集まる一帯に、グリーンウェル・ファームズがある。1850年から続く歴史ある農園で、85エーカー(約34万㎡)の敷地に約6万5000本ものコーヒーノキがあるそうだ。無料のツアーでは、コーヒーノキの剪定から、収穫、焙煎などの作業を経て商品になるまでの工程を、わかりやすく説明してもらえる。ツアーは所要約30分だ。知識があれば、コナコーヒーがさらにおいしく感じるはず。
コーヒー豆の選別、焙煎、乾燥といった工程などが、ファームの一角で行なわれている。自社農園だけではなく、近隣のファームの豆を買い取って焙煎などを請け負っている。
11号線に面してファームの入口がある。このサインと車が目印。
自社農園のコーヒーは、8oz(約227g)$18.95、16oz(約454g)$36.95。マグカップは$4.95。
同じコーヒー豆でも、ローストにより味わいがかなり異なる。試飲が用意されているので、好みの味を見つけて購入しよう。
コーヒーノキは3年に1回剪定をし、2回収穫したら1回休ませるという。
白い花が満開になることを、コナ・スノーと呼ぶそうだ。
日本人スタッフのケイコさん。2人日本人スタッフがいて対応するが、勤務時間によっては対応できないことも。英語ツアーでも日本語のパンフレットが用意されている。
コーヒーノキがずらり並び、圧巻の風景。花が咲くのは1月から5~6月頃まで。収穫は8~9月に行なう。
「149号掲載」